このブログでは主観に基づく雑感がほとんどです。アーセナル9割、その他の話題で1割くらいです。そして、今一番やりたいことはエミレーツでの生観戦。毎日更新をできるだけ心がけています。試合がないときはアーセナル以外も取り上げます。

12/23/2013

プレミアのスターダムを駆け上がる異能たち

暫定ですがリバプールとシティーに交わされ、3位となった我らがアーセナル。久しぶりに自分たちの目の前に誰かがいる状況が生まれ、たった一試合分の勝ち点の中に、強豪数チームがひしめきあうプレミアの熾烈さを再認識した次第です。もうすぐ山の中腹にたどり着こうとしているプレミアの日程ですが、ゲームを詰め込みすぎな無茶な日程のおかげで、やりくりが大変です。


ターンオーバーしすぎると返り討ちに合うのがこの国のリーグの特徴ですが、今期、それをどこ吹く風と言わんばかりに(ほぼ)順風満帆を謳歌する二チームが存在します。プレミア第17節アーセナル対チェルシーが始まる前に、すでに終わっている他会場の第17節を、シティーとリバプールの2チームに絞ってふり返ってみましょう。


アディダスショップのエジル
ミルナーのゴールを導いたネグレドのあのパス。どうやったら左アウトであれだけ正確な鋭いボールをゴール前に送り込めるのか。技量が半端じゃないのはスペイン人に共通する要素なのですかね。


彼を含め、小兵のシルバとナバスで形成するトリオは迫力満点です。一試合平均シュート数が20越えのマドリー並みにシュート数も多く、シティーが誇るガトリング砲で相手ディフェンスを蹂躙する絵は毎度のことでもはや珍しくもありません。


その上、相手のミスを見逃さない狡猾さも持ち合わせており、桁外れな得点能力も頷けます。アグエロ不在でこれですからね。元ガナーズのナスリも巧く絡んでいるのですが、前出のトリオの存在感が抜きんでていて、いかんせんかすんで見えてしまいます。


自慢の攻撃力で苦手とするアウェーを無事突破。フルハムを粉砕です。ただし、もう一人の元ガナーズ、クリシーがピッチに足をとられ失点しましたが、あのシーンは彼の責任ですね。が、敵地ではわりと被弾しているのが今季のシティーです。暫定上位五位の中では失点数が20と一番多い。


内弁慶という批判をねじ伏せる貴重な勝利でしたが、守備力の強化プランは確実に老獪なチリ人監督ペジェグリーニの頭の中に入っているはずです。でないと、年末最大のビッグカードとなる、対リバプール戦で絶好調のスアレスに決定的な仕事を許す羽目になるかもしれません。


そうです。エティハドで行われるシティー対リバプールの一戦は、年末最大のビッグゲームになりうる可能性を秘めています。文字通りの矛対矛。撃ち合いになること必至。シティーの強さはシーズン前からある程度予想できるものではありましたが、ここまでプレミアを面白くし、シティーに次ぐ爆発力を知らしめてきているのは、リバプールが復活したからに他なりません。その中でも、やはりルイス・スアレス。


全体で点を獲っているシティーに対し、スアレスで点を獲っているリバプール。相棒のスターリッジは怪我のため依然としてアウトですが、その穴を補って余りある破壊力が今のスアレスにはあります。お互いにツートップで出場していたころはSASの二つ名で呼称されていましたが、二月になってイングランド代表ストライカーが復帰を果たしても、その時そこに彼の居場所があるかどうかは不透明です。


というのも、今の形でこの華々しい結果です。エリアの食い合いが起これば、得点王街道をひた走るウルグアイ人の天賦の才を殺してしまいかねません。味方にとって二択でも、実際はほぼ一択。厳しい話ですが、これだけの活躍を見せられた後では、プライオリティーがスアレスになるのは至極当然の流れかと思います。


そんなスアレスの二点目。シュートがとりあえず巧すぎます。パワー、タイミング、コントロール全部揃ってなかったらあの巻いたシュートは蹴れないでしょう。それがまた入るものだから、手が付けられません。チームメイトも今のスアレスに仕上げを託している感がありますが、当の本人はスターリングのゴールをお膳立てできる余裕も見せ、まさしく一人だけ別のステージで戦っているよう。いよいよ真のワールドクラスの風格さえ漂ってきています。


常人離れした才能で相手をねじ伏せるメッシ、ロナウド、イブラヒモビッチともはや同列。かえすがえすもアーセナルとの契約が成立していればと思えてなりません。とはいえ、プレミアにこれだけのスターがいるのは嬉しくもあります。


アーセナルに限らず、全クラブにとって喉から手が出るほど欲しいリバプールのエースとはいえ、リーガ一色だったスターダムの世界に一石を投じる結果になっているわけですからね。開幕からの五試合分の出場停止がなかったら…、いわずもがな、世界はさらに彼を放っておかないでしょう。


アグエロもその域に到達しそうですがスアレスほど神がかってはいません。誰もが到達できない領域に足を踏み入れるために、エジルと同い年の彼にはまだまだたっぷり時間があります。メッシというスーパースターが同郷にいると何かと比較されるかもしれませんが、大黒柱だったテベスがユベントスに去りし今、シティーの顔は彼であり、シティーの看板を背負っているのは間違いなくアグエロでしょう。


ランパード、ジェラード、ルーニーのようなレジェンド級でもなければ、インテルのサネッティやミランのマルディーニのようなバンディエラでもありません。しかし、スカイブルーのユニホームを纏った最強の傭兵軍団の大将です。身長が173にしか過ぎなくとも、敵に与える恐怖感と存在感は絶大です。


彼らのようなそんな異能はアーセナルにはいないのか?


いるとすれば、それはエジルでしょう。5000万ユーロという巨額が名前の後ろについて回りますが、秘める価値はダイヤモンド級。一年目にしてアシスト数は現在プレミア二位の7です。彼の上にいるのはプレミアではルーニーただ一人。欧州全体で見ると、ルーニー、セスク、ネイマール、コケの次という快挙です。アシストキングの名はやはり伊達ではなかったということです。


ドイツ国籍のワールドクラスたった一人を獲得しただけでアーセナル全体が底上げされました。快進撃の中心にいたのは紛れもなく彼でした。そんなエジルがさらにステージを上げるためにやらねばならないことはただ一つ、アーセナルを勝たせること、それだけです。


個人のランキングはこの際関係ありません。最大の目的はタイトルを獲る事であり、彼もプレミアでそれを成しに来たはず。エジルが付加価値のある仕事を毎試合こなすことができれば、おのずと結果はついてきます。


その時、人々は彼を称賛するでしょう。ストライカーではないため得点という誰の目にもわかりやすい結果は残しづらい部分がありますが、その分他の異能者たちにはできないことをやってもらえれば最高です。


まずは明日のチェルシー戦。難敵を叩いてこそ、価値を認めてもらえます。その点、明日の相手に不足はありません。アーセナルの勝利を信じています。




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